コラム

CLOを置くだけでは物流は変わらない。必要なのは物流ガバナンスである

物流を経営課題として捉える企業が増えています。その流れの中で、CLO、つまり物流統括管理者への関心も高まっています。物流責任者を明確にすることは重要です。しかし、CLOという役割を置くだけで物流改革が進むわけではありません。なぜなら、物流改革に必要なのは「人を置くこと」ではなく「物流を動かす仕組みを作ること」だからです。

CLOが機能しない会社には共通点があります。

  • 物流データが整っていない
  • 部門ごとの利害が整理されていない
  • 営業条件と物流条件が分断されている
  • 委託先任せで改善テーマが見えていない
  • 物流KPIが経営指標とつながっていない
  • 現場課題を経営判断に上げる仕組みがない

この状態でCLOを任命しても、本人が孤立します。物流部門だけに責任が集中し、営業、生産、購買、システムとの調整が進まないこともあります。本当に必要なのは、CLOを中心とした物流ガバナンスです。物流ガバナンスとは、物流に関する意思決定、管理指標、改善活動、委託先管理、投資判断を会社として統制する仕組みです。

具体的には、物流コストを定期的に把握する仕組み、積載効率・荷待ち・荷役時間を管理する仕組み、物流会社との契約条件を見直す仕組み、営業条件と物流条件を連携させる仕組み、経営会議で物流課題を判断する仕組みが必要です。

CLOの役割は、物流現場を細かく管理することだけではありません。物流を経営に接続し、会社として優先順位を決め、実行を前に進めることです。

ロジエンスでは、CLOの設置を単なる役職対応で終わらせず、物流ガバナンスの構築まで支援します。

これからの物流は、コスト部門ではなく経営インフラです。CLOを置くことがゴールではありません。CLOが機能する仕組みを作ることが、物流改革の出発点です。